阅读难度:N3
羊
小羊
(1)
こうして僕は、六年前 サハラ砂漠で飛行機が故障するまで、心を許して話せる相手に出会うこともなく、一人で生きてきた。
就这样,我仍然没有遇到一个可以交心的朋友,一个人孤独的生活着。直到六年前,我在撒哈拉沙漠遭遇飞机故障......
[ 点击显示译文 ]
飛行機は、エンジンのどこかが壊れていた。
飞机的故障出在引擎的某个地方。
[ 点击显示译文 ]
整備士も乗客も乗せていなかったので、僕は難しい修理の仕事を一人でやり遂げるしかなかった。
因为机上没有维修员也没有乘客,我只好独自完成艰难的修理工作。
[ 点击显示译文 ]
飲み水は一週間分あるかないかだった。
最初の夜、僕は人の住む場所から千マイルも離れた砂の上で眠った。
第一个夜晚,我就睡在这千百里外袅无人烟的沙地上。
[ 点击显示译文 ]
大海原を筏で漂流する遭難者より、ずっと孤独だった。
这种感觉比撑着小木筏漂流大海上遇难的人,还要孤独得多。
[ 点击显示译文 ]
だから、夜明けに小さな可愛らしい声で起こされた時、僕がどんなに驚いたか想像してみてほしい。
所以,当我在黎明时分被一个细小可爱的声音唤醒时,你可以想象到我有多么的吃惊。
[ 点击显示译文 ]
雷に打たれたみたいに飛び起きると、目を擦って辺りを見回した。
我如遭雷劈惊得跳了起来,揉揉眼睛向四周望去。
[ 点击显示译文 ]
そこには、とても不思議な子供が一人いて、僕を真剣に見つめていた。
发现旁边有一个模样十分奇特的小孩子,正认真地盯着我看。
[ 点击显示译文 ]
僕は突然現れたその子供を目を丸くして見つめた。
我瞪大了眼睛,打量着这个突然出现的小家伙。
[ 点击显示译文 ]
何度も言うけれど、人の住む所から千マイルも離れていたのだ。
再三强调,这可是千百里外袅无人烟的沙漠啊。
[ 点击显示译文 ]
しかしその子は、道に迷っているようには見えなかった。
但这孩子,怎么看都不像是迷路了。
[ 点击显示译文 ]
疲れや飢えや渇きで死にそうになっているようにも、怖がっているようにも見えなかった。
没有一点因疲劳、饥饿、口渴而半死不活的样子,也看不出有丝毫恐惧。
[ 点击显示译文 ]
人の住む所から千マイルも離れた砂漠を真ん中にいながら、途方に暮れた迷子と言った様子は少しもなかったのだ。
尽管身处距人烟千里之遥的沙漠中心,他完全没有茫然无措、迷路的小孩子的样子。
[ 点击显示译文 ]
ようやく口が聞けるようになると、僕はその子に尋ねた。
“你……在这种地方做什么呢?”
[ 点击显示译文 ]
しかしその子はとても大切なことのように、静かに繰り返すだけ。
可那孩子只是平静地重复着,仿佛在说一件极其重要的事:
[ 点击显示译文 ]
馬鹿げた話だが、人の住む所から千マイルも離れて、死の危険に曝されているというのに、僕はその子に言われるままに、ポケットから一枚の紙切れと万年筆を取り出していた。
也许你会认为我脑子有问题,在这千百里外袅无人烟的沙漠中,明明死亡正在逼近,我却按照那个小孩子说的,从口袋里拿出了一张纸和一支钢笔。
[ 点击显示译文 ]
だけどそこで、僕が一生懸命勉強してきたのは、地理と歴史と算数と文法だけだったことを思い出して、少し不機嫌になりながら、絵は書けないんだと、その子に言った。
那时我又突然意识到,我所拼命学习的,不过是地理、历史、算术和文法罢了,于是我便略带不快地告诉那孩子,我画不出来。
[ 点击显示译文 ]
“没关系的。给我画一只羊吧。”
[ 点击显示译文 ]
僕は羊の絵なんか書いたことがなかったので、自分に書けるたった二つの絵のうちの一つを書いてあげた。
我从来没画过羊,所以就给他画了我能画的两幅画中的其中一幅。
[ 点击显示译文 ]
その時男の子がこういうのを聞いて、僕はビックリした。
这时,男孩说出的话让我大吃一惊:
[ 点击显示译文 ]
「違う違う。ボアに飲み込まれた象なんて要らないよ。
“不对不对。我才不要被蟒蛇吞掉的大象呢。
[ 点击显示译文 ]
ボアはとっても危険だし、象はけっこう場所塞ぎだから。
蟒蛇太危险了,而大象太占地方。
[ 点击显示译文 ]
僕の所はとっても小さいんだ。ほしいのは羊。羊を書いて。」
我住的地方非常小。所以我只要羊,帮我画一只羊吧。”
[ 点击显示译文 ]
我没办法,只好给他画了一只羊。
[ 点击显示译文 ]
「んー、ダメだよ。この羊はひどい病気だ。違うのを書いて。」
“嗯……不行不行,这只羊得了重病了。再画一只别的吧。”
[ 点击显示译文 ]
男の子は僕を気遣って、優しく微笑んだ。
小男孩似乎怕我生气,温柔地微笑道:
[ 点击显示译文 ]
「よく見て、これは羊じゃあないでしょう。雄羊だよね。角があるもの。」
“你仔细看看这好像不是羊吧。这是公山羊呀。头上长了角呢。”
[ 点击显示译文 ]
けれどそれも前の二つと同じように拒絶された。
但是和前两个一样,这一只也被他给否决了。
[ 点击显示译文 ]
「この羊は年を取りすぎているよ。僕、長生きする羊がほしいの。」
“这只羊太老了,我想要一只能活得久的。”
[ 点击显示译文 ]
僕は、ざっと書きなぐった絵を男の子に投げ渡した。
于是我随便画了几笔,把画扔给了他。
[ 点击显示译文 ]
「これは羊の箱だ。君が欲しがっている羊はこの中にいるよ。」
“这是用来装羊的箱子,你想要的羊就在里面。”
[ 点击显示译文 ]
すると驚いたことに、この小さな審査員の顔が、ぱっと輝いたのだ。
结果令人吃惊的是,这个小评审的脸上骤然焕发出光彩。
[ 点击显示译文 ]
「ぴったりだよ。僕がほしかったのは、この羊さ。ねえ、この羊、草をいっぱい食べるかな?」
“太完美了,这就是我要的羊啊。话说,这只羊会不会吃好多的草呀?”
[ 点击显示译文 ]
「大丈夫だよ。君にあげたのはとっても小さな羊だからね。」
“放心吧,我送给你的是一只非常小的羊。”
[ 点击显示译文 ]
「そんなに小さくないよ。あれ、羊は寝ちゃったみたい。」
“哪有很小啊?啊,小羊好像睡着了。”
[ 点击显示译文 ]
こうして僕は、この小さな王子さまと知り合いになった。
つづく🖌
选自丨「星の王子さま」
諏訪部順一 / 保志総一郎 朗読CD
星の王子さま - 序章